歯は残っていて、しっかりと嚙めるのに、咀嚼が出来ずペースト食や刻み食のような形のない嚥下食しか食べられない方が多くいます。

このような方に、歯の治療をしたり義歯を作るだけでは、形のあるしっかりとした普通食を食べられるようにはなりません。

咀嚼（そしゃく）という動作は、歯が嚙み合わさるだけでなく、舌や口唇・頬などを含めた協調運動が必要であるため、片側の脳梗塞でも影響が出やすくなります。

咀嚼が不十分だと、喉に送られた食べ物がまとまらず散りやすくなり、誤嚥（ごえん）や窒息（ちっそく）を引き起こしやすくなります。

一方、嚥下（えんげ）という動作は、両側性支配の神経が中心であるため、片側の脳卒中などでも麻痺は出にくいです。

口腔機能が低下した状態でも食べられるように、食形態の提案や歯の治療、舌や頬のリハビリテーションが必要です。

日頃から、会話や食事をする時に、しっかり舌や口唇・頬を動かし、よく噛んで楽しい時間を過ごしたいですね。

あべの診療所では、患者様が長期にわたってお口の健康を維持、増進できて、おいしく食事ができ、楽しく会話していただけるように努力しております。https://kawakamishika-abeno.jp/concept