「煙草は体によくない」と昔からいわれていますが、歯の健康にも悪い影響があります。

煙草の煙には多くの化学物質が含まれています。そのなかで、有害物質（ニコチン・タールや発ガン性物質等）は200～300種類もあると言われています。

そういう煙をいつも吸っている喫煙者は、身体やお口に煙草のニオイが染みついて、そばに寄るとすぐわかるほどのニオイがしますし、口腔内もヤニがついてザラザラするだけでなく、そのヤニが歯や歯ぐきに付着して歯周病にかかりやすくなり、また治療をしても治りにくいということがわかっています。

煙草の煙に含まれるニコチンは、血液の流れを悪くし身体の抵抗力を下げるので、病気にかかりやすくなります。ということは、口腔内でも同じことが言え、ニコチンが歯ぐきに血液が酸素を届けるのを妨げるため、歯周病にもなりやすく進行もしやすいのです。

他にも、煙草のヤニで歯や歯ぐきが黒っぽくなってしまい、歯垢（しこう）や歯石も付着しやすくなってしまいます。

データによると、非喫煙者に比べて、喫煙者は２～６倍も歯周病になりやすいそうです。

禁煙できるのであれば。すぐにでも禁煙することをおすすめします。

なぜなら、禁煙をしても、すぐには元には戻りません。

喫煙していた期間が長ければ、当然回復するにも時間がかかってしまうからです。

煙草をやめたからといって自然に歯周病が治るというわけではありませんが、確実に治る期間は禁煙をした方が早くなります。

禁煙することが出来ればとてもいいことですが、禁煙はちょっと難しいなぁとおっしゃる方も、定期的な歯の検診をしっかり受診いただく事が今後の歯の健康を守るうえでとても大切なことです。